こんにちわ、獣医師の上野です。皆様のおかげでアリイは無事移転することができました🏥これからも動物たち・飼い主様方の幸せな生活のお手伝いができるよう日々精進していく所存です💪
今回は猫の尿道閉塞のお話をしたいと思います☔︎
猫の尿道閉塞とは異物や炎症などにより尿道(膀胱から膣や陰茎につながる通路)の流通が妨げられ、膀胱に溜まった尿が外へ排出されない状態をいいます⏸
原因で圧倒的に多いのが尿石です🪨
尿石ができる原因には体質が大きく関与しますが、膀胱炎も原因になることが多いです🔥
膀胱内で炎症が起こると尿の性状に変化が起こり、尿石が出来やすい環境になります🫗
膀胱内に尿石があると膀胱粘膜を物理的に刺激し、炎症が起こるので、結石→膀胱炎→結石→・・・という悪循環に陥る可能性があります😭
上記のような理由で尿道閉塞の前兆で頻尿や血尿などの症状が起こることが多く見られます。
この前兆を見逃してしまったり、治療が間に合わないと尿道閉塞に発展してしまうリスクが高くなります↑
では尿道閉塞になってしまうとどのような症状が出るでしょうか🤔
読んで字の如く閉塞なので尿が出なくなります👐
不完全な閉塞ではかろうじて排尿できます(それでも苦しいです)が、完全閉塞に発展するのも時間の問題です⏳
本人は排尿したい気持ちでいっぱいなので何度もトイレに行き、排尿しようとしてトイレに篭ります🚽
一生懸命踏ん張っても数滴、もしくは全く出ないので尿意は解消されず、また踏ん張ります。
しまいには踏ん張り過ぎて吐いてしまいます😢
尿が出せない状況でも尿の生成は続きますので、次第に膀胱はパンパンに膨れ上がり、
行き場を失った尿は尿管(腎臓と膀胱をつなぐ管)で渋滞を起こします🚗
尿の生成は腎臓で行われていますので、生成され、渋滞を起こした尿により腎臓に圧がかかり、ダメージとなって最終的に急性腎不全になります💀
急性腎不全は非常に危険な状態であり、その状態が続くと命に危険が及び、取り返しのつかないことになりかねないです🚨
おうちの猫ちゃんが何度もトイレに行く、トイレに篭る、少ししか尿が出ていない時は尿道閉塞を起こしている可能性を考慮し、迷わずご来院ください。もし尿道閉塞でなくても発展する可能性もありますので、早期に発見・治療できると思います。
尿石症や膀胱炎を起こすリスクを下記にまとめておきますので、ご参照ください。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。
リスク因子 | 飲水量 | 排尿回数 | 食事 | 心身のストレス | 体型 |
膀胱炎 | 少ない | 少ない | ー | あり | 肥満 |
尿石症 | 少ない | 少ない | ミネラルの多いもの | あり | 肥満 |